雌型に入念な離型処理を施した後、製品になるFRPを積層します。分割した型の大部分をブロックごとに塗り込んで行きますが、型の接合部をわずかに残しておきます。この時は4層にしましたが、1層目は気泡などが入らないように特に慎重に作業します。ガラスマットにもよりますが4層で製品の厚みは約3mmになります。
全ての型にFRPを貼り終わったら型を合体します。フランジを利用して全ての型をボルトで固定し、貼り残してあった接合部をここでFRPを貼り一体化します。
接合部のFRPが完全硬化したらいよいよ脱型です。型のボルトを全て取り払って、一つ一つ型を外していきます。部分的に製品となる本体が表れて来ました、写真の白い部分は細かなディテールで後で研摩し易いように一層目にサーフェーサーを塗り込んであった所です。
抜き取った製品は、バリ取りやパテうめなどの行程を経て塗装に入ります。写真はベース色を塗った後、部分的にゴールドの塗装をしています。塗料は2液硬化型のウレタン塗料です。
長い道のりで製品が完成しました。後は、フロートの本体に取り付けるだけですが、まだまだ安心は出来ません。図面通りの寸法に仕上げたつもりですが、なにがあるか分かりません。ま、それはその時に考えることにしましょう。